瞳の、一秒先

 

ホナミちゃんが見せてくれた、これまでに撮ったタイムレンジャーの写真の数々。
「ついタイムイエローばかり撮っちゃうの」
ホナミちゃんに言われる間でもなく、タイムイエローがいっぱい写っている。嬉しいけど恥ずかしいような気もする。
グラップやってた頃だってファンが写真撮ってくれたりしたことはあるんだけど、それともまた違って、くすぐったいような気分だ。

中に何枚かある素顔のままの俺たちの写真。
素顔は見せないようにしてたのにしっかり撮られてる。いつ撮られたのか全然気づかなかった。さすがプロのカメラマンだよな。

だけど……。
なんでアヤセをタイムイエローだと思うかなあ。
俺と竜也を間違えるならまだわかる。背の高さはそんなに変わんないから。
だけどアヤセとじゃ、背の高さも体格も全然違うじゃん。
どうして間違えるかなあ。

「これからはタイムイエローじゃないドモンさんの写真も撮らせてね」
ホナミちゃんが顔を寄せてきたので、ドキッとする。
ああ、と頷くと、ホナミちゃんは嬉しそうに、へへ、と笑った。

「……ほんとに俺でいいのか」
「…え?」
「ほんとはこういうののほうがタイプなんじゃないの」
写真のアヤセの顔をトントン、と指で差して、ちょっと冗談っぽく、ハハハ、と笑ってみる。
「……うん」
ホナミちゃんは、俺の指の先を見ながら頷いた。
え……。そんなに素直に肯定しなくても。ほんとにあいつみたいなほうがタイプなのかよ。
「だけど」
俺の指の先を見ていたホナミちゃんは、顔を上げて俺を見た。
「タイプじゃないドモンさんを好きになっちゃった。不思議だね。これって、なんかほんとうって気がしない?」
そう言ってちょっと目を伏せる。 
「見た目とかじゃなくて、ほんとうにドモンさんを好きになったんだなって思うの」
へへへ、と照れたように笑って、上目遣いで俺を見た。
「運命的って感じ?」

……か、かわいい。
クルクルっとした大きな目がマジ可愛い。
「そうだよな」
この瞳には今、俺しか映ってないんだ。
俺も好きだ。そうだよ。運命的だ。
「変なこと聞いてごめん」
思わず華奢な肩を両腕で掴んだ。
「ドモンさん?」

今だけじゃけない。
この可愛い瞳の、一秒先も俺がもらった。






 

 


唯一の本編公認ラブラブカップルですね。

 

 

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