NEXT WORLD

 

「タイムロボが戦ってる!」
誰かが叫ぶや否や、避難所の中では歓声が湧き上がった。
みんなタイムレンジャーを待っているんだ。

じっとしていられなくて、外に走り出た。
「おい、出ると危ないから」
誰かに止められたけど振り切る。
「すぐ戻ります」
タイムレンジャーの邪魔をしちゃいけないから、飛び出しちゃいけない。避難してなくちゃいけない。
そうなんだけど。わかってるけど。
今だけ。今だけ行かせて。
絶対邪魔しないから。遠くで見てるだけだから。

外に出るとすぐタイムロボの姿が見えた。
あの中にタイムイエローがいる。 ドモンさんが戦ってる。
本当は、もうすぐお別れしなきゃならないならギリギリその瞬間まで一緒にいたい。 最後の最後まで別れを惜しみたい。
だけどそんなわけにはいかない。
私が好きになったドモンさんは、タイムイエローだから。私のためだけじゃなくて、大勢の人たちを助けてくれる人だから。
「タイムロボ、頑張って!」
聞こえるわけないのに、そう叫んだ。
頑張って。
そして怪我しないで。無事でいて。


「タイムロボ……、頑張れ」
声がしたので振り返ると、すぐ後ろでタイムロボを見ていた人が声を上げていた。
「あ……」
「タイムロボ、頑張れ!」
「ブイレックス、頑張れ!」
気が付けば、私の後ろで何人もの人が私と同じようにタイムロボを見ながら叫んでいた。
私と同じように、ドモンさんたちの活躍を応援している人がたくさんいる。みんなが期待している。
「タイムレンジャー、頑張れ!」
どんどん声を出す人が増えていく。

私が愛した人はヒーローなんです。
人々のために戦っているんです。
私が愛した人はタイムイエローなんです。
「タイムイエロー!」
力の限り叫んだ。
「ドモンさん!」


不意に空が明るくなり、人々から歓声が沸いた。
どういうこと?
「助かったよ!」
誰かが私の肩を叩いた。
助かった?
大消滅というものから逃れられた?
「よかった!」
タイムレンジャーが助けてくれたんだ。
タイムイエロー、ありがとう! ドモンさん、ありがとう!
目に涙が溢れる
涙のせいでタイムロボが見えない。


涙のせいじゃない。

いなくなってしまった。
タイムロボもブイレックスも、タイムレンジャーも消えてしまった。
ドモンさんは未来へ帰った。

本当にお別れなんだね。
なんだか力が抜けて、その場に座り込む。
ただ涙だけが零れる。

ドモンさん、31世紀で元気でいてね。
今は泣いてても、大丈夫。すぐに泣くのはやめて元気にやっていくよ。
だから安心してね。
1人でも大丈夫だから。














「うっそ……」
1人じゃなかった。
あの時はまだ気づいてなかったんだけど
ドモンさん、お父さんになっちゃったよ……。

ドモンさん
ドモンジュニアは私がちゃんと守るよ。
ドモンジュニアと一緒に、ドモンさんが守ってくれたこの世界でしっかり生きていくよ。






 

 


ウルトラマンのように、人々に応援してもらってるタイムロボもいいな、と。

 

 

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